玄関の鍵を自分で交換しようと決意したとき、まず準備しなければならないのが工具です。幸いなことに、ほとんどの一般的なシリンダー錠の交換は、大掛かりな電動工具などを必要とせず、ごく基本的な手工具だけで行うことができます。しかし、その基本的な工具にも選び方のポイントがあり、適切なものを用意することが、作業の効率と成功率を大きく左右します。最低限必要になる工具は、プラスドライバーです。錠前を固定しているネジの多くはプラスネジであり、これ一本で作業の大部分が完結すると言っても過言ではありません。ここで重要なのが、ネジの頭の溝に合ったサイズのドライバーを選ぶことです。サイズが合わないドライバーを使うと、ネジの頭をなめてしまい(潰してしまい)、ネジが回せなくなるという最悪の事態に陥りかねません。一般的には二番サイズ(No.2)のプラスドライバーが使われることが多いですが、念のため一番から三番までがセットになったドライバーセットを用意しておくと安心です。グリップが握りやすく、力が入りやすいものを選ぶと、固く締まったネジも楽に回せます。また、製品によってはマイナスドライバーが必要になる場合もあります。特に、シリンダーを固定しているピンを横から押し出す際に、細めのマイナスドライバーが役立つことがあります。こちらもプラスドライバーと同様に、サイズの合ったものを選ぶことが大切です。さらに、必須ではありませんが、あると便利なのがラジオペンチやプライヤーです。細かい部品をつまんだり、固いピンを引き抜いたりする際に重宝します。部品をなくさないように、取り外したネジや小さな部品を入れておくための小皿やマグネットトレーを用意しておくのも、作業をスムーズに進めるための良い工夫です。高価な工具を揃える必要はありませんが、自分の家の鍵に合った、精度の良い基本的な工具を正しく選ぶこと。それが、DIYでの鍵交換を成功させるための、見過ごされがちな、しかし非常に重要な第一歩なのです。
玄関鍵を自分で交換するための道具選び